2016年02月28日

秘伝

企業において他社と決定的に差別化をすることが出来、競争に優位に

立てるノウハウや技術は「秘伝」なものです。

秘伝という言葉の意味には、秘密にして、特別の人にだけ

伝授することという意味があり、

企業において社内のごく一部のみ知るというノウハウがあるのです。

代々つづく老舗うなぎ店のタレはその作り方は秘伝であるし、

ケンタッキーフライドチキンのチキンにかけるスパイスの作り方を

知っているのは世界中に大勢いる社員の中でわずか数人

ということです。

情報の流失を防ぐには「秘伝」という伝達方法は必要なのです。




フューネにおいてもサービスのマニュアルは存在をするのですが、

お客様を満足させる核心の部分は秘伝です。

文章化さえもされていないこれらの技術やノウハウは先輩から後輩

に受け継ぐべきものです。

しかしながら、現実はなかなかそうさせません。

それぞれの葬儀担当者が葬儀の現場で習得した勘などが含まれて

おり、葬儀担当者同士なかなか教えようとはしないものです。

私がまだ駆け出しの頃にも、先輩からは「技は盗め」ということで

教えてはくれませんでした。まさに職人の世界観がそこにあるのです。




先日、テレビで寿司屋のノウハウをわずか3か月で伝授し、

開業させるビジネスの紹介がありました。元来職人の世界である

寿司屋で一人前になるには修業と呼ばれる研修の期間があり、

今でも「技は盗め」でなかなか先輩から教えてくれません。

その結果3年から5年の期間の修業が必要とされてきました。

なぜ3か月で一人前になれるのかということですが、修業と

言われる下積みの期間は掃除や下ごしらえなどの雑務が仕事の

中心であり、これらを取り除けば3か月での習得が可能だということ

です。これからの時代は秘伝を体系的に伝えることがいかに重要だと

思います。但し、間違っても秘伝がライバル会社に流れることだけは

注意しなければなりませんね。