2016年02月20日

神葬祭の葬儀

多くの日本人は初詣をはじめ、一年を通じて神社に参詣に行きます。

日本土着の宗教である神道は大方の日本人の信仰があり、

日本人が口にする時の「神様」とは神道の観念の支配下にある

八百万の神々たちのことを通常は指します。

この国の歴史上、最も歴史が古く、信仰をしている人が多い宗教で

あるにも関わらず、神道でお葬式をする人は日本全体でわずか3%

にすぎません。

このことは外国の方なら絶対に理解できない日本の摩訶不思議な

ことでしょう。なぜこのような数字になるのかというと、多くの日本の

家には神棚と仏壇の両方が存在し、お祝い事は神様の前で、

不幸は仏様の前でという棲み分けができているのです。

結婚式も神前式ではなく、仏前式というものがあるのですが、

仏前式の結婚式を選択されるのは僧侶関係者以外はほとんど

ありませんし、逆に神職についている方でも弔いは仏様の前で

行う方式を採用する場合があるのです。




神道のお葬式は神社では絶対に行いません。

神道ではケガレを最も嫌い、死体というものはケガレの究極と

捉えており、神道のお葬式は昔は自宅や集会所で行うのが常でした。

現在は葬儀会館が全国各地にありますので神道のお葬式をされる

方にとっては大変便利になったのです。

式次第は神社での各神事と基本的には同じように進んでいくのですが、

細かいところはここに書ききれないくらい違います。

また玉串を神前に捧げる時は作法は基本的に神社での参拝方法と同じ

なのですが、絶対にやってはいけないことは柏手を打つ時に

「音を立ててはいけない」


ということです。音を立てない柏手のことを

「忍(しの)び手」と言います。





最近ではお寺様を呼ばずにお葬式を行いたいというお客様が

代わりに神道のお葬式を選ばれる方が増えています。

そもそも神道の信仰心がある方なら誰が行っても問題はないのです。

但し、お葬式を神葬祭で行って、その後の年忌法要を仏事で行うという

場合は檀那寺のご住職の了承なし行えば、絶対にトラブルになります

ので、事前に良く相談されることをオススメします。