2009年02月04日

村八分

地域のコミュニティー社会で仲間はずれを意味する「村八分」

「集落の中で掟や秩序を破った人や家に

課する制裁」
と辞書には記載があります。

江戸時代では実際「村八分」になると事実上、村での生活が出来なくなる

位の重い制裁だったそうです。

ちなみに八分は【成人式、結婚式、出産、病気の世話、新改築の手伝い、

水害時の世話、年忌法要、旅行】
だそうです。

この八分の定義も諸説ありますが、基本的には村社会に於いて行なわれる

ことのほとんどをお付き合いしないということとなります。

それでも、すべて仲間外れにしないという「二分」があります。

「村八分」の残りの2分は火事とお葬式

これは、例え仲間外れにしていてもこれだけは情けをかけようとする気持ちと

実際に火事を放置して延焼の被害にあってはたまらないという実情や

葬式においても死者を放置して腐敗や伝染病の被害にあってはたまらない

という実情も影響していたのです。

また、死者の弔いを怠るとタタリに遭うという怨霊信仰も大きく影響して

いたのです。

現代では都市部を中心に地域との関わりが薄れ、

それが社会問題化しているのが現状です。

特に若い世代を中心に「村十分」を自ら望む傾向にあります。

現代ではそれでも暮らしていける社会になったのですから。

フューネのお客様の中にも「村十分」の考え方の方が年々増加しており、

隣近所の地域の方のお葬式の参加を強く拒む傾向にあります。

中には遠隔地から引っ越してきてまだ日も浅いというのなら話は

わかりますが、20年、30年住んでいても隣近所のお付き合いが

全くない方も大勢いらしゃいます。

個人の個性や主張が尊重される時代とはいえど、せめて日頃顔を

合わせているご近所の方が亡くなった時くらいはお互いに

「弔意を表せる」環境であり続けてほしい

と思う最近の葬送事情です。









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Posted by フューネ三浦 at 08:54 │コメントをする・見る(7)お葬式の知識
この記事へのコメント
何がしか仕事をしてる方(事業所)にとって、村八分は致命傷ですね。
Posted by 華玉山 衣芽呂 at 2009年02月04日 12:02
20年、30年同じ土地に住みながら、近所付き合いがない、近所付き合いがなくても生活していけるー。いけるかもしれないですが、やっぱりちょっと寂しい気がします。今の場所に住むようになって、ちょうど10年になります。豊田市内なら、近所に友人もでき、この場所(便利不便でなく)が居心地がいいことに感謝です。
Posted by haha at 2009年02月04日 13:11
八分と二分にはそんな意味があるの
ですね!!
確かに現代社会においては、制裁では
なくとも十分すべての関わりが薄れた
状態があるのは寂しいものです・・・
Posted by きたのその家 at 2009年02月04日 15:55
まあ、確かに・・・・・その気持ちは分からないではありません
近所とのいらぬトラブル等も常についてまわるため、面倒なことは避けたいと思う気持ちも分からなくはありませんが、くるものは拒まずで、別に強く拒否する必要はないですね・・・・・
Posted by M/F ART at 2009年02月05日 00:11
華玉山 衣芽呂さま
その通りですね。
商売上の村八分は「死」を意味します。

haha さま
近所付き合いが得意、苦手に関わらず、
大切なお隣さんですよね。特に仲が悪いと日常生活に
支障が出ますからね。hahaさまも良好な近所付き合いを
目指してください。

きたのその家さま
現代社会では村八分が制裁にならないくらい、
近所付き合いが無くとも生活していけるようになりました。
しかしながら、大地震などの災害の時は「村八分」では
絶対に生き残れないと思いますが・・・。

M/F ARTさま
いらぬトラブルは避けたいですね。
結局、相手に対する配慮が欠けたらどんなことも
うまく行かないのではないでしょうか。
Posted by フューネ三浦 at 2009年02月05日 08:39
こんばんは。
ああ、、このお話、中学1年の時の社会科の先生がお話してくださいました。
火事と葬儀は手つだう、と聞いて「ふ~~ん、面倒事なのに手を出すんだあ」と当時思っていましたが、たしかに火事は広がれば厄介以上のものですし、今と違って衛生事情の良くない昔なら葬儀をさっと出して「きれい」にしてしまおう、という考えがあって当然なのですね。

顧みて、今の時代は、、??
Posted by 見張り員 at 2009年02月09日 22:23
今の時代は地元の消防団のなり手もなく、新しい団員を集めるのに
四苦八苦です。お葬式においても本当に隣近所の参加が年々少なくなってきました。これが本当にいいのでしょうか。
Posted by フューネ三浦 at 2009年02月10日 08:23
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    コメント(7)