2009年12月15日

妊娠中毒症

先日、突然届いた訃報に驚きました

お亡くなりになられたのは静岡県のある葬儀社の若奥さま。

32歳の若さでした。妊娠6ヶ月目に襲った突然の悲劇

亡くなられた原因は妊娠中毒症でした。

ご主人に聞いたところによると突然、頭と背中の痛みを訴えそのわずか数日

脳死状態に。脳死状態で出産した子供も残念ながら死産でした。

結婚して3年目、初めての我が子を授かり幸せ一杯のはずでした。

それが、一度に2つの命を奪う結果になんとも言葉がありません。

子供を無事に産むということは本当に大変なこと

なんだとあらためて実感しました。



彼女は葬儀専門学校フューネクリエイトアカデミーの受講生です。

縁あって一緒になったご主人は代々続く葬儀社の後継者。

全く畑違いの業種から葬儀社の若女将になる為に勉強しにフューネに

お越しくださいましたのは新婚ホヤホヤの2年半前でした。

私も縁あって授業をさせて頂きましたが、とても笑顔の素敵な女性でした。

お通夜に参列させて頂きましたが、多くの弔問客のなんとも言いようのない

怒りや涙の重たい空気の流れたお通夜でした

通夜開式前に喪主であるご主人と少しお話する機会を頂きました。

お悔やみの言葉が見つからない中、

言葉を選んで弔意を伝えるとこのような返答が。

「夫である前に葬儀社の経営者です。私にしか

出来ないおくり方で妻をおくってあげたい。」


この言葉通り、彼の振る舞いは素晴らしいものでした。

喪主の挨拶もいかに奥様のことを愛していたのか

いうことが、ひしひしと伝わってきました。

ピーンと張り詰めた静まった空気に多くの弔問客の涙・涙

「感動葬儀。」でした。

私が彼の立場であったら果たしてあのような振る舞いはできるのでしょうか?

とても自信がないですね。



彼女が納棺されたピンクの柩には亡くなった子供と一緒に2人で

旅立ちです。

「2人ならあの世でも淋しくないね。」

という言葉が何とも辛く切ない情景でした。

故人の一番の供養は

「その人のことをずっと忘れないであげること。」

「感動葬儀。」の原点です。

お2人のご冥福を心からお祈りします。




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Posted by フューネ三浦 at 09:07 │コメントをする・見る(6)お葬式の知識
この記事へのコメント
初産は今から18年前…やはり、妊娠中毒症がひどく、
出産後も手足のしびれが1カ月ほどひかず、むくんだままでした。
その長女も無事に産まれて、今は元気に育っています。
人ごととは思えず、涙がとまりません。
友達の中には、やはり妊娠8カ月で死産を経験したり…
本当に、出産はそんなに易いものでもないと思います。
若奥様のご冥福をお祈り申し上げます。
Posted by おかんRiderおかんRider at 2009年12月15日 10:12
いろんな別れがあります。
いく度の悲しみを隠し粛々と葬儀を執り行う様子が
更なる悲しみを誘います。
葬儀は門出でもあるのでしょうが
悲しみの始まりでもあるよう気がしています。
感動葬儀、是非とも頑張ってください。
Posted by 大宮 龍幸 at 2009年12月15日 13:43
 ほんとうに、驚きとことばのない訃報でした。
 私は奥様が研修にいらっしゃった際、
 授業のあと、夕食をご一緒したお供のお役でした。
 すべてを、真っ白な心で勉強してくださり、
 「その感覚ならば、静岡ではオンリーワン。
 きっと、心温まるお別れの、素晴らしい提案ができるわ。
 頑張ってくださいね。」とエールをおくった日のことを
 今も、覚えています。
 安らかなることを、お祈り申し上げるばかりです。
 
Posted by クラスター上原 at 2009年12月15日 17:08
おかんRider さま
出産時の苦労は経験した方にしかわからないものだと
思っていますが、妊娠中毒症とは恐ろしいものですね。
一つ間違えれば命を落とすことになるのはなんとも
辛いものです。
今は母子ともに健康であれば何よりです。

大宮先生
受け入れがたい死は悲しみの始まりでしょうか。
突然の訃報は受け入れがたい死でしょうね。
ただ、悲しみを乗り越えていくことができれば、
人は強くなれると思います。

クラスター上原さま
今回の訃報は大変驚きました。
彼女と交流を持った方すべてが驚きと悲しみに
包まれたと思います。
惜しい人を亡くしたと思います。
Posted by フューネ三浦 at 2009年12月16日 08:42
とても残念なことです。ご冥福をお祈り致します。
私の嫁も7ヶ月目に入っていまして、他人事では
ありません。私にはご主人のような気持ちを
持ち、おくってあげることができるか考えさせられ
ます・・・・
Posted by きたのその家 at 2009年12月16日 10:58
きたのその家さま
無事赤ちゃんが生まれてくることをお祈りします。
きたのその家さまの奥様にとって今はとても大事な時。
生まれてくるその日まで
赤ちゃんを産むことは「命がけ」ということを
忘れずにいたいですね。
Posted by フューネ三浦 at 2009年12月16日 12:19
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