2013年05月28日

私がしっかりしていれば。

「私ががしっかりしていれば・・・」

という沈痛な後悔の念に駆られているご遺族に出会うことがあります。

あの日あの時、私がそこにいれば命を落とさなくてもよかったという

後悔が残るような死に方は結構頻繁にあるのです。

例えば先日、お亡くなりの小学生の男の子は学校から帰って来て自宅で

お母さん言い付け通り、宿題をしていた時に脳溢血で帰らぬ人に。

一人で留守番をしていた時の悲劇でした。

仕事から帰って来たお母さんが倒れているわが子を発見して時は既に

息はありませんでした。おそらく、誰かいるところで倒れたならば助かって

いた命ですが、運命という言葉で片付けるのはいささか辛い現実です。

当然のことながら、両親の悲しみと後悔は激しく、周りの人が声さえも

かけられない状態でした。




「運命」という言葉は「運ぶ命」と書きます。

その人がそこに命を運ぶからこそ起きる様々な事柄は結局のところ、

その人の自己責任であり、自己責任である以上全てを

受け入れなければならないのです。

ですから、「私がしっかりしていれば・・・」という後悔は残酷な言い方ですが、

運命の前では何も役に立たないことを私は葬儀の現場で幾度も

教えて頂いています。




人の死だけは誰も予想の出来ないことです。神のみぞ知る領域でしょう。

であるのならば、今の命を大切にすることが私たちの精一杯の

対策なのです。

命は自分自身が自由に使うことのできる時間です。

「私が・・・」という後悔をお持ちの人には絶対に自由に使うことのできる

時間を無駄にせず、有意義に使っていただきたいのです。

それが、唯一後悔から立ち直れる方法なのですから。




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Posted by フューネ三浦 at 09:00 │コメントをする・見る(0)お葬式の知識
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