納体袋
「納体袋」(のうたいぶくろ)をご存知でしょうか?
おそらく、ほとんどの方は実物を見た事は無いと思います。
時折、テレビドラマで見かけることはありますが。(特にサスペンスドラマ)
「納体袋」とは文字通り
亡くなった方を入れる袋です。
ですが通常のお亡くなり方の場合、この袋を使うことは無く使う時は
決まって
死因が変死の場合のみ。
私たち葬儀社が納体袋を使うということは
ご遺体の処置に覚悟が要る時だけです。
透明になっていて中が透けて見える袋もありますが、大抵の場合は
上の写真のように
グレーや黒色の納体袋が多いのです。
このような色が多いのは納体袋を使用しなければならない時は
中の状態をわからないようにしなければならない程、
ご遺体が傷んでいる場合の利用がほとんどだからです。
納体袋を製造しているメーカーの納入先は葬儀社はもちろんですが、
警察、自衛隊、各自治体のほうが取引量としては多いのだとか。
いつ起きるかわからないもしもの
大災害用に備蓄をしてあるのです。
飛行機の墜落事故や大地震で安置所になっている体育館に無数の納体袋が
並ぶ光景は出来ることならば避けて通りたいものです。
「納体袋」は葬儀社にとっては無くてはならないアイテムですが、
一番使いたくないものだと思います。願わくば
「自分が亡くなる時はタタミの上で」
とこの仕事をしているとつくづく思い知らされます。
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