濃厚接触者に認定されると以前は最大で14日間、最近は10日間は
自宅もしくは隔離施設で待機を求められるようになって早2年の歳月が
経ちました。もっとも濃厚接触者でも無症状であれば、身体上の心配は
何もありませんが、逆に元気であるのに仕事や学校にもいけない状況
というのは経験者にとって苦痛以外の何物でもないという状況です。
私たちは少しでも不自由であれば何らかの苦痛が伴います。行動の
制限が無く、自由に行きたいことややりたいことがやれる環境と
いうのはどれだけ有難いことなのかということをコロナ禍の現在での
一番の学びのことではないでしょうか。
コロナ禍でのお葬式は大きく変容しました。
いわゆる三密を避けるために葬儀の規模は小規模になり、誰でも弔意を
示すことが難しくなり、葬儀の参列する方に対し、何かしらの制限が
設けられることが多くなりました。
このような中で、しばしば起きる悲劇が「濃厚接触者の身内」です。
親が亡くなったのに自分自身が濃厚接触者であり外出が出来ず、
葬儀の参列はおろか、臨終の時にさえ、対面も出来ないといった悲劇が
日本中で起きています。
自分自身が濃厚接触者であるばかりに自分にとって大切な人のお葬式に
参加できないのはとても悔しいことです。
新型コロナウィルスが恨めしいと思います。
フューネではお身内の中に濃厚接触者がいらっしゃる場合は無症状で
あるという条件付きでありますが、他のお客様と交わない深夜や早朝に
何とか最後をお別れをして頂けるように可能な限り配慮しています。
状況は毎回違いますので、一概には言えませんが、感染対策を充分に
した上で時には屋外に柩を移動してでも最後のご対面を叶えるように
しています。
当事者にとって決して満足がいくお別れのカタチでは無いとは
思いますが、濃厚接触者としての待機中にすべての葬儀に関連する
ことが終わってしまわないようにという心配りが
この非常時には大切だと考えています。