六文銭
「六文銭」をご存知でしょうか?
「永楽通宝」の一文銭が6枚
仏教の場合、
三途の川の渡し賃とされているお金です。
納棺の際、亡くなった方に仏衣を着せる時に必ずと言っていい程、
この六文銭を持たせます。
「三途の川を無事渡ってあの世まで行ってほしい」
というご遺族様の願いが込められているのです。
もっとも、現在では本物が手に入らないということや法律の関係上、
私達、葬儀社は
紙に六文銭が印刷されているものを
用意します。
さて、この六文銭を
家紋(旗印)にした戦国大名は
幸隆・昌幸・幸村で有名な
真田氏。
真田幸隆が武田信玄に仕え、数々の戦功を評価され使用を許された
旗印なのです。
真田氏は家紋に六文銭を用いることで、戦争や日頃の駆け引きについて、
死をもいとわない不惜身命の決意
で望んでいることを示していたと言われています。
この六文銭、最近の真田幸村の人気や戦国大名ブームによって
結構、若い世代が知っており、様々なグッズが販売されています。
例えば、上の写真のようなTシャツも販売しているのです。
若い世代の方が六文銭を知って頂けるのはありがたいですが、
本来の六文銭に込められている意味と真田氏がこの六文銭に込めた
想いを是非、理解してほしいものです。
ところで、先日愛知県幸田町にある本光寺に戦国-江戸時代の大名、
深溝(ふこうず)松平家の墓から、金の純度が高い慶長小判をはじめ
小判43枚など多彩な副葬品が発掘されたというニュースが中日新聞に
載っていました。古代エジプトのピラミッドの例をあげるまでもなく、
昔も今も亡くなった人を想う気持ちは同じ
だと思うニュースでした。
お棺の中に様々な副葬品を入れるのは亡くなった人が
あの世でもこの世と同じ暮らしをしてほしいから。
「あの世でも決して淋しくないように」
という願いが込められているのですね。
関連記事