先日、ご縁故のある寺院さまのお葬式をフューネで執り行いました。
私も20年以上葬儀の仕事をしていますが、同じ地区で同じ日に寺院の
関係者がお亡くなりになられるということは初めての体験でした。
結果的に、4日連続のご寺院さまの通夜・葬儀・通夜・葬儀という日程
となりました。
葬儀会館での葬儀施行率がほぼ100%の時代になっている現在、
寺院でのお葬式自体が滅多になく、ましてご住職が亡くなるというのは
いわゆる在家の檀家の皆様のお葬式の形態とは大きく異なることも
あり、葬儀社によってはまったく対応ができない葬儀社も数多く
存在します。
さらに言えば、昔は対応できた葬儀社が技術的な伝承ができなくなり、
お客様からの葬儀の依頼をお断りしなけければならないようなことが
日本各地で起きているのです。
日本の葬送文化の「伝え」が止まってしまうという危機が昨今の
葬儀の小規模化・簡略化の波の中で際立っているのです。
上の写真は先日のご寺院様の葬儀の中で行われた古式に則った
「葬列」の様子です。
このような葬列をしっかりと組むことが本当に少なくなってきた
のですが、葬列の先導である提灯(ちょうちん)は江戸時代、
平民の葬列は幕府のお達しにより、夜しか許されなかったので、
道を照らす名残なのです。
このような、伝統に則った様々な文化の「伝え」が止まってしまう
ことはこの国の文化にとっては大損失に繋がるのです。
フューネは「伝え」を後世に伝える為の企業努力をしています。
古いものを大切にすることで、生まれる新しいサービスはこれまでに
たくさん世の中に誕生させていますが、これからも伝統文化に基づいて
原理原則を大切にしたお葬式をお客様に提供していきます。