葬儀担当者は昔は楽だった。

フューネ三浦

2016年03月22日 09:30

まだまだ葬儀会館でお葬式をするという文化が無かった頃、お葬式の

大半は自宅や集会所、寺院での施行でした。

葬儀社の倉庫から葬儀の備品をトラック数台に積み込んで、

葬儀会場に運搬し設営をして葬儀会場を作りあげていく。

そして、通夜・葬儀を施行した後に、お借りした会場を現状回復する

為に撤去作業をして、またトラック数台に荷物を載せて、葬儀社の

倉庫に運搬するといった一連の作業工程が一連の仕事の流れでした。

葬儀社の社員というものは言ってみれば、毎日引っ越し屋さんと同じ

ような作業をしているようなものであり、力持ちの男性が中心でした。

逆を言えば、葬儀会館での葬儀が当たり前の現在では力を必要とする

仕事が極端に少なくなり、変わりに癒しの要素を考えると女性の社員が

大幅に増えたのは自然な成り行きなのです。




さて、葬儀の会場が葬儀会館でなかった頃は、お客様を喜ばせることは

とっても簡単でした。

理由は単純でとにかく一生懸命体を動かせばよかったのです。

お客様の為に、汗をかき、綺麗に祭壇を飾ってあげる。少々時間と

手間をかけて幕を装飾してあげる。葬儀の終わったあと綺麗に掃除を

してあげることだけで大変感謝をして頂いたものでした。

お客様との距離感は一生懸命やっていれば、自然と成立したのでした。

反面、葬儀会館においてお客様との距離を縮めるのは、一生懸命だけ

ではダメです。

お客様の要望に対し、誠実に応対することはもちろんですが、

お亡くなりになられた方に対する葬儀担当者としての姿勢、そして先を

読む機転が必要です。




昔も今も変わらないのがお亡くなりになられた方をお棺の中に納める

納棺式はお客様との距離感を縮めるには大切な儀式です。

儀式を誠実に心を込めて行なうことは葬儀担当者としてお客様からの

信頼を勝ち取る大切な要素なのです。

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