2014年10月05日 08:14
11月17日に華玉山さまから頂いたご質問にお答えしようと思います。質問です。今日、葬儀の連絡チラシが2通ポストに入っていたのですが、そのうちの一つが通夜・葬儀共に「白ネクタイ」での参列を希望していました。これはどういう事かご存じでしょうか??
みなさんいかがでしょうか?
「お葬式に白ネクタイ!?」と思われる方が大半なのではないでしょうか。
お葬式は当然、黒ネクタイで黒いスーツというのがあたりまえで決して間違いではありません。「白ネクタイ」なんて結婚式ではあたりまえですが、「お祝い」でもないお葬式では何かの間違いだと思いますよね。
あくまで少数派ですが、世の中にはお葬式に「白ネクタイ」でも間違いではない宗教もあるのです。特に神道系の新宗教に多い考え方なのですが、人が亡くなることによって人間から神様になるという考え方の下では人が亡くなることは決して悲しいことではなく「お祝い」なのです。実際にいくつかの宗教のお葬式では白ネクタイ着用は当然のことで、お葬式に参列する時にお包みするお金も「香典」ではなく「祝儀」。正しくは結婚式と同じ紅白の水引の「のし袋」を用います。中にには「この度はご愁傷さまでした。」なんて挨拶も禁句で「この度はおめでとうございます」と言わなければ怒られます。私が担当したことのある宗教では自宅の仏壇がピンク色なんて宗教もありました。お葬式でも金銀キランの折り紙を切って作った紙吹雪を撒いたり、飾りには金屏風を多用したり、本当に葬儀場の中がおめでたい色に染まりました。
このような考え方の宗教に初めて出会った当時、まだ22歳の私は本当にカルチャーショック汗を覚えました。私にとってもお葬式のイメージは黒。固定概念を払拭する出来事で今でも忘れられない思い出のひとつです。
2008年3月19日付けブログ記事にも書きましたが、 本来の日本古来の葬儀の色は「白」。 明治に入り、西洋の文化が入ってきて西洋の弔意を表す「黒」が今では主流になっているのです。
お葬式ので良く使う白黒の幕は鯨幕(くじらまく)といいますが、日本古来の白と西洋の黒をミックスさせて作った日本ならではのものなのです。どんなことも固定概念に縛られないないで物事を見ることが大事です。
華玉山さまgoodな質問どうもありごとうございました。