掃除をしない

フューネ三浦

2014年03月19日 09:07

部屋のお掃除を勝手にやってくれる「ルンバ」をはじめとする

お掃除ロボットは一回使ってみると非常に便利であり、便利さ

に慣れてしまうと手放せなくなります。思えば私の身の周りのものでも

エアコンのフィルターのお掃除機能や毎朝使う電気シェーバーも

自動でキレイにしてくれる機能がついています。

掃除をすることは本来、自分の心を綺麗にすることであり、

掃除は様々な「気づき」の訓練になります。

ですから掃除をすることを面倒と考えず、実践することはとても

大切なことだと思います。そうはいってもやはり掃除をすることを

面倒だと思うのが人の心理であり、お客様の面倒くさいを取り除く

ことが「サービス」であり、企業において利益に繋がるのです。




昔から人が亡くなるとまずしなければならない葬儀の準備は「掃除」です。

病院から自宅にご遺体を安置する時に仏間の掃除、玄関の掃除、庭の掃除、

仏壇の掃除、そして時としてタンスや応接セットの移動などなど・・・

特に葬儀が発生する前は病院での看病の為に家の中が乱雑になっている

ケースが大半なのです。ですから、掃除も非常に大がかりになり、

親族総出で掃除をしなければならないケースあります。

そして、夜中に亡くなり、深夜の無言の帰宅と同時に深夜の大掃除に

2時間・3時間かかることもあり、その間にただ待っている訳に行かず、

葬儀社の社員もお手伝いをします。

このようなことが今日も日本のあちこちで繰り広げられているのです。




家人が亡くなった時に「掃除をしない」と言う選択ができる方法があります。

それは、病院から直接に葬儀会館に入ることです。

この便利さを一度知ってしまうと、わざわざ家に帰ることを次回以降お客様

がしなくなります。やはり、掃除の手間だけのことを考えても葬儀会館に

直接入ることはお客様にとって便利で楽の出来ることです。

当然の結果ですが、年々一旦ご自宅に帰る方が少なくなって、葬儀会館に

直接入ることを選択されるお客様が増えています。





前述のとおり、お客様の面倒くさいを取り除くことが「サービス」であり、

企業において利益に繋がることは間違いのない真実ですが、

「掃除をしなくても良い」という人間として良き習慣の軽視は結果的に

葬送文化の破壊にも繋がることなのです。

お客様に「掃除をさせない」という選択肢を与えたのは我々葬儀社です。

だからこそ責任があるのです。


















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