お葬式の幕
お葬式の時に使うイメージになっている
白黒の幕。
通称
鯨幕(クジラまく)といいます。
名前の由来は鯨の体が黒と白の2色であることから来ています。
鯨は背の部分が黒く、お腹の部分は白です。
そこからの連想なんですね。
日本では古来より弔事には白を基調として、江戸時代まではお葬式には
必ず白の幕しか使いませんでした。
ところが、江戸時代末期から明治の初めに文明開化に伴い、
西洋の文化は日本に入ってきました。
欧米では「弔い」の色は
黒。
現代でもキリスト教でのお葬式では黒い幕のみを使います。
逆に日本古来の神葬祭では白い幕を使います。
お葬式の時に着る服も洋服は黒色ですが、近年ではほとんど着なくなりましたが、
裃(かみしも)は白いものを着ます。
「弔い」の色として日本古来の白と欧米の黒を一つにした幕が
あの白黒の鯨幕が出来たのです。
本来は、弔事・慶事に関係なく使用され、皇室では慶事にも使用します。
最近では紀宮さまと黒田さんの納采の儀のときにこの鯨幕を使いました。
鯨幕=葬儀というイメージですが、大正末期から昭和初期にかけて葬儀屋さんが
使い出したから。結婚式場やさんが使っていれば今頃白黒の幕は結婚式のイメージ
になっていたかも。(笑)
もともと、
黒は高貴な色なのです。
格式の高い神社での神事でも鯨幕は使います。
上の写真は伊勢神宮内宮での神事の写真。出雲大社の大祭でも使います。
フューネでは最近、鯨幕を使用して葬儀をすることがほとんどなくなりました。
最大の理由は葬儀会館でのお葬式が増えて幕を貼る必要が無くなったことです。
それと、白黒はフューネのコンセプトに合わない色だから。
フューネの葬儀会館
「葬場殿」のバック幕はコレ↓
赤です。
赤い幕で素敵でしょ。
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