フューネの本拠地のある豊田市はお盆とお正月には、多くの市民が
帰省をしてしまい街がガラガラになってしまうことが、
顕著な都市です。
自動車関連の工場が集積する為に日本中から人が集まってきている
からこそ、他の地方都市以上に帰省する人が多いのです。
ところが、最近はお盆やお正月に以前と比べて「街がガラガラ」に
なることが年々減っているのです。
豊田市で生まれ豊田市で育った市民が増えてきていることも理由の一つ
ですが、故郷に帰る家が存在をしていないという理由が多いのです。
親が亡くなって実家を処分として帰る場所がないという方が大半
ですが、両親が離婚をしてしまい、別の人と暮らしているので帰れない
という方まで。
現代の世情がそこに現れているのです。
生きている間にも帰る場所がない方が増えている現状ですが、自分自身
が亡くなってから「帰る場所がない」方はもっと増えています。
ひと昔は亡くなってからの帰る場所として「お墓」を建立して
おきましょうということを啓蒙していましたが、現代はそもそも
「帰る場所はいらない」
という方がとても多くなって来ています。
「人はどこから来てどこにいくのか」
という哲学的な命題については古代から多くの哲学者が答えを探って
きましたが、明確な答えが存在をすることはありません。
一つだけ明解なのは帰る場所があることは「心の安定」に
繋がることです。
旅行に出かけて楽しいのは帰る場所があるからこそであり、
帰る場所がなかったら「さすらいの旅」であり、難民になってしまい
数々の苦難を受けることになってしまいます。
帰る場所を定めて生きていくことは豊かな人生を送るには
絶対に必要なことであるのですが、それは亡くなってからの
自分自身にとってもとても大切なことなのです。