最近、少しづつですが、法要のお客様が戻り始めています。
コロナ禍前の水準にはまだまだほど遠いですが本当に
少しづつですが、法要の売上は上向きです。
一回目の緊急事態宣言により、不要不急な行事を自粛が
叫ばれ、各種年忌法要は「不要不急」に分類され法要の予約は
一時、対前年比90%のダウンというレベルに。
これは我々葬儀社だけでなく、仕出し料理屋さんやお寺様も同じ
ダウンでした。法要が次々とキャンセルが入り、知り合いのお寺様が
お布施の収入が8割減で生活が出来ないと嘆いていたのが、2年前
の出来事です。
年忌法要のお客様が少しづつ戻り始めたのはやはり、会食時の人数
制限や行動制限が解除されたことが大きな要因ですが、
それ以上に本質的な理由は、「供養は大事」と多くの皆様が思い出して
くれたことだと思うのです。
供養の本質は大切な人のことを「忘れないであげること」です。
日々の忙しい生活の中で、鬼籍に入った人のことを忘れがちですが、
年忌法要を親族や関係者の皆様が一同に会することで思い出すが
できることこそ、年忌法要開催の意義です。
そこに集う人たちも久しぶりの再会が多く、食事をしながら、
酒を飲みかわしながら、思い出話に花を咲かせることがいかに
大切なことかと思うのです。
残念ながら、不要不急に分類された年忌法要ですが、
人が生きていく為の心の拠り所としては二度と不要不急に
分類してはならないのです。
人はご先祖様に思いを馳せ目では見えない世界の人との
繋がりをも大切にして、生き続けていくのです。
大切な人のことを忘れない為に供養をしていくことは自分自身が
「生きること」でもあるのです。