人間にとって生きていくのに絶対に必要なものが水と塩です。
体内の60%を水分が占め、血圧などの調整に欠かせないのが
「塩」なのです。
今から38億年前に地球上で初めての生命が誕生して、水中から
陸上に上がる時に、海の水を体内に閉じ込めて上陸したと
いわれています。
つまり、体内と海水は似ていて当然なのです。
水分の管理と塩の管理することが体調維持には重要なキーワード
なのです。
同時に、塩は悪霊を払うこと、身を清める時に使用します。
塩の持つ「パワー」は科学的に証明できない太古の時代から
生命を維持する為に本能として人も動物も重要さが解っていたのです。
お葬式において「塩」はとても重要なアイテムです。
「お清め」と言われている作法に塩は絶対的に必要な道具であり、
葬儀の参列の後にご自分の自宅に入る時に塩をまくシーンを
よくドラマでみたものです。
しかしながら、昨今は塩をお葬式で使用した経験のある方は
ほとんどいなくなりました。
「清め」ということをとても大切にする神葬祭でも葬儀会館の玄関に
塩をお水を用意していても使用をされる参列者がとても少ないのです。
死者に対して「ケガレ」だという考え方が弱まっていることも
事実でしょうが、塩の持つ意味や効用を忘れがちなのです。
本能的に塩が必要だと解っていても、塩の重要さを忘れてしまうのが
現代に生きる人々なのですね。
生命の起源は海にあり、前述のとおり陸上に上がる時に、海の水を
体内に閉じ込めて上陸したことをたまに思い出すことは
生きていることの有難さと命の維持について考える良い機会に
なるはずです。