元来、葬儀というサービスに価格の割引を求めるものでは
ありませんでした。
お客様が受けるサービスに対して葬儀社がそのサービスに見合った
価格を設定し、適正な料金を提示していたのが定価であり、その定価
をA社・B社・C社と横の比較をしても、葬儀のサービスそのものが
似てはいても決して同じでない以上、無駄な比較検討になってしまって
いるのです。
現在の葬儀社においては存在するのは縦の割引であり、葬儀社が
定めた定価に対して、会員の割引サービスや企業団体の割引サービス
があったり、WEB上での割引や割引クーポンでの割引があるのです。
お客様にとって、割引をしていただけることは有利なことであると
思いますが、実際のところ、ほとんどのお客様が割引の対象であった
ならば、定価での購入されるお客様はまずいないと
いうことになります。
これのような状態であるならば、二重価格を疑われる状態になり、
時として法律に触れる行為になってしまうのです。
さて、行き過ぎた割引の中ではお客様にとって本当に適切な
葬儀サービスを判断できなくなってしまいます。
値段というものは一つの尺度を測るモノサシです。
割引によってモノサシの目盛りが狂ってこれば、かえってお客様が
惑うのです。
お客様にとって割引とは本来、値引きをしてくれない商品を特別に
割引してくれるからこそ価値があるのであって、ほとんどのお客様が
割引された価格で購入されていればそれは「割引」とは言わない
はずです。
お葬式においてもそれは同じです。本当の意味での「割引」のできる
葬儀という商品をこれからも提供していきたいのです。