正倉院展 2011

フューネ三浦

2011年11月09日 09:00



今年も奈良国立博物館で開催されている「正倉院展」

行ってきました。毎年、この時期は何かと忙しいのですが、

すっかり正倉院のお宝に魅了された私はなんと6年連続の訪問でした。

正倉院のお宝は宮内庁が整理してある宝物だけで9000点もあります。

そのうち毎年公開されるのは60件から70件ですので、63回目の今年でも

初めて展示されるお宝も17件もありました。さらに、正倉院を代表される

有名なお宝でも一度展示されると、次回は最低10年以上の期間を経ての

展示となりますので、6年連続でもすべて初めて見るお宝なのです。



今年の目玉のひとつに天下の名香と言われている、

「黄熟香(おうじゅくこう)」

通称「蘭奢待(らんじゃたい)」の展示がありました。



今年の大河ドラマの中でで主人公の江が、「私、この香りが好き!」と言った

あの名香です。

織田信長に関連する伝記やドラマに頻繁に登場するあの「蘭奢待」

が展示されているということで、会場内でも特別に人だかりが出来ていました。

信長以前に切り取りを許されたのは、室町幕府3代将軍義満、6代・義教、

8代・足利義政のみとみられ、いかに将軍であっても簡単に許されるもので

はなかったのです。

時の権力者が魅了された名木の「蘭奢待」には、蘭の文字の中に「東」

奢の文字の中に「大」、待の文字の中に「寺」という文字が隠されていて

正倉院の所有者であった「東大寺」という文字が込められています。

このような遊び心のある名前を「雅名」と呼び、 物の風流な

呼び名のことです。天下の名香にふさわしい呼び名ですね。



この季節の奈良は季節的にもベストシーズン。

奈良公園の散策も気持ちの良いものでした。



毎年、行く猿沢の池から興福寺の五重塔が見えるこのショットが

奈良の一番好きな風景です。



今回は穴場の展望台を見つけました。

南大門や大仏殿、若草山が一望できるこの場所は奈良国立博物館向いの

奥村記念館の展望台。



今年も秋の奈良を堪能できた、休日でした。

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