2009年06月05日

心づけ

確かに昔は冠婚葬祭には「心づけ」の習慣があたりまえでした。

今は「心づけ」という言葉の意味さえも知らないお客さまが増えていますが、

要は「チップ」のこと。

まだ一部の葬祭業者が火葬場・霊柩車やマイクロバスの運転手さんに

「心づけ」を要求するところもありますが、フューネでは

一切の「心づけ」を7年前から完全に廃止しました。

「心づけ」は本来、お客様の気持ちで用意するものであり、

間違っても私たちの側から要求するものでは無いのですが、

心づけを渡すことが半ば慣例化していた頃はいろいろと

大変でした。

場合によっては頂く側から「心づけ」の請求があり、

しばしお客様とのトラブルに巻き込まれました。

お怒りのお客様のところに謝りにいくと

「チップを要求するするなんてもってのほか!!」

とよくお客様に怒られましたが、全くもってお客様のおっしゃるとおり。

時代の流れとともに

「心づけ」の習慣が無くなりつつあるのは良いこと

だと思います。

今は、ホテルや旅館でもチップを渡すということはほとんどありません。

ひと昔前は私たちサービス業に従事する従業員は製造業などの他の産業と

比べると給与水準が低く、心づけが給与の補填部分

なっていました。

今ではこうした「心づけ」の代わりにサービス業界では

「サービス料」を頂くというカタチに変わってきています。

「心づけ」は領収書の出ない任意のお金。

「サービス料」は領収書が出る正規のお金。

心づけの習慣が無くなるということは明朗会計になっているのです。

以前は請求書の「サービス料」の項目について納得がいかないお客様が

ほとんどでよくお叱りを頂きましたが、今では「サービス料」はサービスを

受けた側が正等な対価として認識してお支払い頂けるようになりました。

サービス料の認識が高まるにつれて

「心づけを幾つ用意すればいい?」

というお客様からのご質問はほとんど無くなり、

お葬式に於いても「心づけ」を支払う習慣は完全に無くなってきました。

もちろん、「サービス料」を頂くことでサービス業従事者の給与水準も

上がりました。

ひと昔の前までは「サービスは無料」という概念でしたが、

今は「サービスは有料」という概念が定着してきてるのです。

という訳でフューネでは見積書以外に費用が発生することは

一切ありませんし、見積書も1円単位まで正確にお客様に提示できる

ようになりました。

「サービス料」が堂々と頂けることはサービス業に従事するものにとって

最高の喜びなのです。









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Posted by フューネ三浦 at 08:52 │コメントをする・見る(4)お葬式の知識
この記事へのコメント
値決めは経営そのものである!
私が教えられた経営の根幹であります。
価格の設定が会社を表現するものであり
そこに働く人の価値を測るものであると
言われております。
御社の価格設定は理念に沿った考えであると
読みとることができます。
Posted by 大宮龍幸 at 2009年06月05日 09:43
こんにちは

火葬場などでも
チップをあげる、受け取るのが
頻繁にあると思います。

現場は何回も見ています。
相手は公務員なのに・・・
田舎の人は多いですよね。
Posted by フルーツソムリエフルーツソムリエ at 2009年06月05日 12:24
もう少し分かりやすくするために
有料サービスと無料サービスの言い方を
変えたらと前々から思っていましたが!
いい言葉が浮かばないですねぇ・・・
Posted by きたのその家 at 2009年06月05日 13:27
大宮先生
値決めは経営そのものである!
すばらしい言葉を頂きました。
今後も価格に見合ったサービスを追求していきたいと思います。

フルーツソムリエさま
火葬場の職員は日本中のほとんどの火葬場で民間委託された業者が
運営しています。ですから実際には民間人なのです。
しかし、公共の施設ですからやはり「心づけ」はふさわしくないと思います。フューネは火葬場の職員に対する「心づけ」も廃止しています。フューネに限らずもちろん豊田市からの公文書では「心づけ禁止」になっていますので本来はコメントで頂いたことはあってはならないのです。

きたのその家さま
有料のサービスと無料のサービス。
確かに適切に表現できる言葉がないですね。
一度考えてみます。
Posted by フューネ三浦 at 2009年06月06日 08:55
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    コメント(4)