2008年12月19日

献体

献体の登録の希望者が増えて新規登録が狭き門になっているという

新聞記事が9月14日付の読売新聞(大阪)に掲載されました。

記事はコチラ↓
http://osaka.yomiuri.co.jp/university/topics/20080914-OYO8T00278.htm

献体とは医学(歯学)の発展のために、自分が亡くなった後に自分の肉体を

医学部もしくは歯学部に献上して、学生さんの実習用教材として

解剖されることです。


つまり、医療の発展の為に亡くなったら実験台になるということ。

もちろんすべてが本人の意志で決定することですが、

肉親の同意が必ず必要となります。

仮にひとりでも反対の方がいらっしゃったら、いくら本人が望んでいても

献体をされることはありません。

「人の役に立ちたい」

という意識が年々向上し、意志さえあれば誰でもできる社会貢献であるとされます。

(実際に献体をする方にはお葬式の時の弔辞と感謝状が頂けます。)

実際に献体登録をされている方のお葬式は儀式は至って普通ですが、

葬儀後の行き先が異なります。

普段は当然火葬場へ行きますが、献体の場合は大抵大学病院へ

霊柩車も金銀きらびやかな宮型霊柩車ではなくシンプルな洋型霊柩車を用います。

そして、ご遺族の元にお骨が戻ってくるのは通常2~3年後と云われています。

献体登録の希望者が年々増えているのは様々な理由がありますが、

医学の恩恵を受けた患者の増加が「恩返し」の意識に繋がっているとの事。

とってもすばらしいことだと思います。

他方では核家族化が進んで「墓をみてくれる人がいない」

と、献体者の納骨堂を持つ大学病院に頼る人も少なくないという現実も。

「お墓を守る後継者がいない」というもう一つの現代の現実も

葬儀社としてなんとかしたいと思う問題です。

「献体」に興味がある方は

日本篤志献体協会のホームページをご覧下さい。


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Posted by フューネ三浦 at 08:23 │コメントをする・見る(6)お葬式の知識
この記事へのコメント
献体を希望されるかたがそんなに多いのですね
ビックリです
でもその中に墓を見てくれる人がいない・・・・・というのは何とも寂しい話ですね(涙
Posted by M/F ART at 2008年12月19日 15:35
M/F ARTさま
まだまだ、全体からすればかなりの少数派ですが、
献体を希望する方が増えてきているのです。
お墓をみてくれる人がいないからという理由では
悲しいですよね。
Posted by フューネ三浦 at 2008年12月20日 08:44
献体で骨が戻るまでにはそんなに
年数がかかるとは思っていませんでした・・・・
家族の方も複雑でしょうねえ・・・・

お墓を守る後継者がいないということも
我が田舎では、よくある問題ですからねえ・・・
とりあえず、私も親族の墓の管理を
継いで行きますが・・・
Posted by きたのその家 at 2008年12月20日 16:07
きたのその家さま
お墓の管理、なかなか大変なことだと思います。
祭祀権を継承していくことは大事なことですが、
お金もかかることで年々難しくなっています。
どうぞ次の代まで確実に継承してくださいね。
Posted by フューネ三浦フューネ三浦 at 2008年12月21日 07:30
こんばんは。
御墓の継承者の問題もあるんですね、、。献体、医学の向上のためでもあり、他の問題もあり。複雑です。
私は一人っ子、しかも女で嫁に出てるため、私の親は「男子のいない家に墓は売れない!」と、とある墓苑業者に断られた、と憤ってましたっけ、、。
Posted by 見張り員 at 2008年12月23日 22:00
見張り員さま
この墓石屋さん、良く考えてみると親切な方かもしれません。
本当に作ったらいいが、墓地の継承者がなくて困っている方が
たくさんいらっしゃるのも現実ですから。
Posted by フューネ三浦 at 2008年12月24日 08:39
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    コメント(6)