2016年06月21日

手を繋ぐ

家族が重篤な病気療養中の時は面会の時に手を握ることは心情的に

自然な成り行きです。意識が無い時でも、手を握ることで何かを感じ

とって貰いたいと願うからこそ、生まれる行為だと思います。



臨終を迎えた時のこの世での別れの瞬間は手を握るだけでなく、

抱きついて別れをする瞬間です。死を迎えたと言っても、まだ体が

温かくそのぬくもりを感じることが出来る最後のチャンスだからこそ、

絶対に逃してはいけません。



ところが、お棺の中にご遺体を収めると、手を繋ぐといった行為を

皆様が極端に控えるようになります。

お棺にご遺体を納めた瞬間に大切な人が遠くに行ってしまったと

心理的に感じるのでしょう。



葬儀の式典が終わり、お棺を蓋を開けて最後のご対面をしている

時は余程のことがない限り、ご遺体に触れようとされるお客様が

いらっしゃいません。一番悲しい瞬間なのに、どこかで遠慮をされて

いらっしゃいます。

私たちがお体に触れてもいいですよとそっと一押しすることでこれまで

我慢をされていた方が堰を切ったように泣きながら顔や手を触っている

姿をこれまでに幾度となく葬儀の現場で見てきました。




本来、葬儀社はお客様にずっと手を繋いていて頂くような時間や空間を

お客様に提供しなければならないものだと私は考えています。

手を繋ぐだけで感じる心の繋がりは、家族や恋人にとっては大切な

精神安定剤だと思います。




「感動葬儀。」を掲げるフューネだからこそ、手を繋ぐことで

伝わってくる愛情や過去の楽しい思い出を是非お客様に提供したいと

考えているのです。










同じカテゴリー(お葬式の知識)の記事画像
火屋葬
ペットのお仏壇
葬儀の備え
死を想え!(メメント・モリ)
最高の人生の見つけ方
伝統文化 「伝え」の重要性
同じカテゴリー(お葬式の知識)の記事
 青空納棺 (2022-11-20 08:28)
 火屋葬 (2022-11-10 14:43)
 火葬場も選べるほうがいい。 (2022-10-20 12:11)
 お線香を買い取って (2022-10-10 08:24)
 同居のほうが珍しい (2022-09-20 12:40)
 「死」が軽くなる (2022-09-11 10:38)

「お葬式の知識」カテゴリーを一覧で見る

「日々いろいろ」カテゴリーを一覧で見る

この記事へのコメント
お疲れ様です。
寂しすぎます。私は祖父母に育ててもらい
祖父を亡くした時最期のお別れの際
何も考えられず、周りが見えず冷たくなった祖父の顔や手を触りました。
冷たくなった手を触り顔を触った事でまた
涙がとまりません。
今までの事が走馬灯のように祖父の言葉が
、声が聞こえてくるんです。
火葬されて帰ってきてやっともう会えないんだ。もう怒ってもくれない。手を挙げて殴ってくれない。んだと気持ちに区切りがつけられ祖父の話をしながら食事ができたので私は良かったな。って思いこれからを
生きていけるんですよね。
今でも私1人でお墓や仏壇に向かってお酒を飲む事がありますよ。
悔いはありません。凄く自分の気持ちに正直に動いて良かったな。って思っています。
Posted by YURI at 2016年06月22日 16:15
YURIさま
昔のことを思い出させてごめんなさい。
しかしながら、この繋がっているという感覚こそ、とても大切な感覚です。
Posted by フューネ三浦フューネ三浦 at 2016年06月22日 22:45
お疲れ様です。
いえいえ。冷たくなった祖父を身体で
分かる事ができたので悲しくも辛くもありません。
それよりも今は幸せです。
CMで手と手を合わせなーむ
の通り手と手を合わせる事がどんな葬儀よりも大事だ。と言う事が分かっただけ
私も成長した大人になれる事を目標に生きてます。
私は10年糖尿でインスリンに追われる毎日です。
何度恨み親にでさえ憎みました。
ですが、親ではなく祖父母に育ててくれた感謝はどんなに感謝してもしきれません。
感謝や憎しみなど人それぞれでしょうが
目の前で冷たくなった方にぜひぜひ恐がらず触れて憎しみなら終止符をうつ。
感謝ならお骨になっても自然と話しをしての供養が続いていくものだと信じています。
Posted by YURI at 2016年06月24日 01:53
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
手を繋ぐ
    コメント(3)