2014年08月31日

サービスとは?社員のレポートより

フューネの若手営業担当のレポートをそのまま引用させて頂きます。



故人様=生後半年ほどのお子様(二女)、喪主様=父。故人様はお昼寝の最中に、寝返りを打ち、その際、タオルケットが首に絡み窒息死。予期せぬ不慮の事故により何よりも大切な我が子を喪ったご家族(ご両親)の葬儀の担当。
25歳で独身の私にとって、一番神経を遣わなくてはいけない相手(お客様)が、T様のように、子どもを送る親、所謂「逆縁」となってしまった方です。親や祖父母は私自身も亡くしているので、家族関係、状況は違えど「悲しみ、辛さ」を理解することができます。ただ、子どもを亡くす心情は、「本当の意味での理解」と考えると、難しく想像の範疇を超えるものだと思います。その為、一つ一つの発言、行動には細心の注意を払うと共に、責任を持たなくてはいけないと考えています。
夜中、T様より葬儀の依頼の連絡をいただき、ご自宅へ伺いました。到着し、部屋の中へ上がらせていただくと、眠っているかのような故人様、そして、何とも表現し難い雰囲気に包まれた部屋。話すタイミング、早さ、言葉、全てを選びながら打ち合わせを開始。ご両親は様々な感情が一度に押し寄せてきているような様子で、まともにお話しが出来る状態ではなく、私は、少しでも心を落ち着かせていただいた方が良いと判断し、時間を置いて朝方に再度打ち合わせと提案しました。すると、少しホッとされたようで「そう言って下さるのなら、朝方にお願いします。」と再打ち合わせを選んでいただきました。
朝方、再びご自宅へ伺うと、少し落ち着かれたようで、打ち合わせが始まりました。ご両親の思いの中で一番強く感じられた部分が、「今日通夜、明日葬儀」という日程の部分でした。「日にちが延びるにつれ、悲しみがどんどん深くなってしまうから」とお話しをされていました。T様はキリスト教徒で、教会で送りたいとおっしゃっていましたが、ここで、自宅で執り行うことを勧めました。日程、時間的な部分、小さなお子様であること、そして何より、故人様と一緒に居られる時間が多く取れること。日程を延ばすことは辛いけど、最期の時間を、より近くでよりゆっくりと過ごせることは、ご両親も喜ばれ、自宅で送ることになりました。
そして、その日に通夜を執り行い、翌日に葬儀。
葬儀当日、自宅へ伺うと故人様のお母様より、「お陰様で、少し心が落ち着いて、何だかスッキリしています、ありがとうございます。」とお言葉をいただきました。
葬儀は近親者のみでしめやかに営まれ、そして出棺の直前。お車に乗る喪主様に御挨拶をしたところ、喪主様がスッと右手を出され、私も思わず無意識に右手を出し、固く握り返しました。私にとって初めての、心のこもった握手でした。
この二日間を通して、私が常に思い、行動や言葉にしていたことは、「お父さん、お母さんは、出来るだけゆっくり長く、のぞみさん(故人様)の近くに居てあげてください」ということでした。「その為の準備は、私が全て整えます」という気持ちでいた二日間でした。
この施行を通じて、改めて「サービス」とは何なのかということを考えることとなりました。モノを付ける(売る)、金額を安くする(値引き)、これらはサービスではなく、あくまでも方法や手段でしかなく、本当のサービス(商品)とは、「私自身(ヒト)」なんだと思いました。
T様に、私は特別なモノは売ってもいませんし、値引きなどもしていません。必要な準備をして、必要な対応をしただけです。格好よく言うならば、それに「心」を付け足しただけです。ただその部分が、相手の心を動かせたのだと思っています。人の感情を動かす(感動)ことが出来るのは、やはり人の思いやりなんだと思います。
日本人は握手やハグなどの、所謂ボディランゲージはよほどのことがない限り取りません。そんな「握手」を、喪主様と私が、お互いに自然にしたということは、お互いに「感動」したという一つの証だと思っています。
その後も、相談がある時は、他の人ではなく、私に来てほしいとお話しを頂きます。担当者にとっては、何よりもありがたいお言葉です。


本当のサービス(商品)とは、

「私自身(ヒト)」なんだ


このレポートはフューネの商品である

「感動葬儀。」

の本質が非常によく表れている事例です。



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この記事へのコメント
はじめまして。
豊田市の隣町に在住しています。
社長の言葉に感心しますし、修業時代の話(ノコギリ事件)はびっくりしました。
さて、今回のレポートですが、故人様の名前が出ています。
私は豊田市に住んではいませんが、場合によっては分かってしまいます。
仮に仮名を使っているなら(仮名)とつけた方が良いのではないでしょうか?
実名だったとしたら、個人情報が漏れているので大変なことになると思うのですが…。
Posted by yohshik at 2014年08月31日 23:14
yohshik さま
コメントありがとうございます。
お客様にはご理解を頂いていますが、ご指摘のようにさらに個人を特定できないような配慮は必要ですね。ありがとうございました。
Posted by フューネ三浦フューネ三浦 at 2014年09月02日 08:20
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