2016年11月29日

お葬式とギャグ

先日、「爆笑問題」太田光さんが喪主を務めた時の挨拶で

ギャグを入れたことが新聞に掲載されていて話題を呼びました。

8日に呼吸不全のため亡くなったお笑いコンビ「爆笑問題」太田光(51)の母、太田瑠智子(おおた・るちこ)さん(享年83)の葬儀・告別式が14日、東京・青山葬儀所で営まれた。葬儀にはフリーアナウンサーの古舘伊知郎(61)やテレビプロデューサーのテリー伊藤(66)ら芸能関係者らが多数参列。前日の通夜と合わせて約300人が弔問に訪れた。

 長男で喪主を務めた太田は出棺時にあいさつ。冒頭で「ドナルド・トランプです」とボケて、一緒に並んでいた相方の田中裕二(51)にあきれられたが、すぐに真面目な顔で「うちの母親からは一度も、弱音とか人の悪口とか聞いたことがない。人間としての生き方を教えてもらったと思います」と改めて瑠智子さんに感謝した。

 亡くなる直前には、瑠智子さんが大好きだった越路吹雪さんの「愛の讃歌」と「バラ色の人生」を聴かせたという。すると「聴き終わるとすぐに心拍が0になりました。本当に奇麗な死に方。死ぬときはこうするんだと教えてもらった気がします」と語った。

 「ドナルド・トランプでした」とあいさつをボケで結び、再び相方にツッコまれた太田。瑠智子さんが大好きだった爆笑問題の掛け合いを最後の最後にささげていた。

11月15日付 スポニチより引用



厳粛なお葬式でギャグを入れることはとても勇気のいることです。

芸人であるからと言ってギャグをすることでひんしゅくを買い、

芸人としての人生が終わってしまうこともあるのです。

しかしながら、芸人である以上、お葬式でギャグに挑戦し、それを

故人に捧げるという行為はこれまでも何度もあります。

今回の太田光さんのように息子が「芸人」であることをおそらく

誇りに思っておられたお亡くなりなられたお母さんはきっと喜んで

いたはずです。





お葬式にも「笑い」の要素が必要です。

悲しみの中でも場が和みます。

自然に生まれる笑いはもちろん良いのですが、ある程度計算された

笑いも時には必要です。

葬儀社の社員としてお客様に笑いを誘う行為は本当に勇気の

いることです。

それでも、笑いが悲しみを癒してくれることも事実です。

お葬式にも笑いの要素は必要だと私は思うのです。




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Posted by フューネ三浦 at 08:21 │コメントをする・見る(2)お葬式の知識
この記事へのコメント
ギャグのセンスはともかく、あえて日常で送ってあげようと思ったのではないかと思いました。
お葬式であえていつものようにすることはかなり難しいので、度胸があるなと思いました。

それと同時に最近は、殺伐としているのではないかと思いました。
80を超えたらよく生きたので明るく送れるようにならなくなったのは何故かなと考えるようになりましたし、事故や事件で若くして亡くなった方の遺族は、「死刑に」とか「厳罰に」と言うことのために全力を注いで、望み通りの厳罰や死刑の執行を成し遂げたら、恨む方法や相手がなくなって空虚感しかないということが叫ばれているような世の中になったのは何故だろうかと考えていました。

人が亡くなるのはさみしいし悲しいですが、きちんと送ってあげること、そして遺された側はしっかりと立ち直ることがなかなか出来なくなってしまっている、あるいは立ち直るのを急いているのかな?と思うと、何だか現代は味気ないなと思いました。
Posted by yohshik at 2016年11月29日 23:11
yohshikさま
コメントありがとうございます。
日常というか「普段通り」が一番いいのでしょうね。権利の向こうにさみしさがあるのような気がしてなりません。
Posted by フューネ三浦フューネ三浦 at 2016年12月03日 12:06
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    コメント(2)