2013年05月12日

週刊ポストの記事

週刊ポスト2013年5月17日号に

「小さい葬儀」で数か月間自宅への弔問客が
引きも切らぬ例も


というタイトルの記事が掲載されました。

記事の内容は以下の通り

 長引く不況の影響や親族や地域社会の関係の希薄化、信仰心の薄れなどもあり「小さい葬儀」が主流になりつつある。

「小さい葬儀」が増える理由は、費用面だけではない。「義理で列席した人たちが笑顔で談笑するような葬式は嫌だ」、「本当に悲しんでくれる人だけに集まってほしい」と考える人も多い。葬儀を取り仕切る遺族が会葬者の応対に追われなくていいという利点もある。

 しかし、思わぬ事態に困惑する経験者は少なくない。都内を中心に葬儀事業を手がける「ハートフルセレモニー」の米山友介・代表が指摘する。



「隣近所に知らせずに家族葬を行なったら、地域の有力者から『私だけ知らせてもらえなかった』などといわれ、その後の関係がギクシャクしてしまったというケースがあります」

 それだけではない。葬儀後に訃報を伝え聞いた友人・知人が、次から次へと自宅に弔問に訪れ、遺族がその応対に追われることも。

「訪ねられれば、どうしても仏前で焼香していただくという段取りになり、茶菓子でも出さなくてはならない。聞かれればその都度、亡くなるまでの経緯や病状を詳しく説明しなければいけません。そうした状況が数か月も続いて、連日の応対に疲れきってしまった遺族もいます」(同前)

 呼ばない人に家族葬の訃報を伝える場合は、「故人が家族葬を望んでいた」ことをきちんと伝え、「弔問も控えてほしい」と遺族の意思をくんでもらえるように説明することがポイント。ただし、遺族が考える以上に故人を親しく思っている人や、葬儀への参列を重要視している人がいるのも事実だ。

 社会評論などで健筆を振るった故・谷沢永一氏は著作『冠婚葬祭心得』(新潮社刊)に記している。

〈故人がよほどの変り者で、誰とも交際していなかったのならともかく、亡くなったと聞けば捨ておけないという知りあいがかなりある以上、その弔問を一挙に片づけるためには、やはり葬儀が必要である。誰かが亡くなったと聞いた場合、多くの人はなんらかのかたちで鳧をつけ、以てみずから意を安んじたいのである〉

 伝統的な葬儀が持つ合理的な側面も忘れてはならない。



この問題は2000年代初頭に「家族葬」とういう言葉が認知されてきた

頃から「家族葬最大の問題」として懸念事項になっています。

私のブログでもこの件については「家族葬のデメリット」として何度も

触れさせて頂きました。

しかしながら、「家族葬」という言葉が市民権を得て、私たち葬祭業に

従事する人ですら驚くべきスピードで「小さな葬儀」が普及していった為、

未だにお客様が「家族葬のメリット・デメリット」を理解されず、

お葬式をご依頼してこられます。

絶対に自分にあったお葬式を選ばないと記事に書いてある通り、

やっかいな問題となってしまうのです。



「伝統的な葬儀が持つ合理的な側面も

忘れてはならない」


とても素晴らしい問題提起です。

実は安易に家族葬を選ばれる方はこのことを理解している方が

極端に少ないのです。

伝統的な葬儀の最大の利点は一度に大量の方が故人と

「お別れ」が出来るということなのです。

この合理性は結果としてご遺族の心労を軽減することに繋がって

います。問題は従来のお葬式(伝統的な葬儀)を選択されるお客様でも

この利点に気付いていないことです。



自分にあった葬儀の形態を知りたい方は

2010年8月14日付ブログ記事「葬儀の持つ4つの役割」

をご覧ください。葬儀の持つ役割を理解することが一番の近道です。

5月15日に発売する書籍「感動葬儀。心得箇条」には

この4つの役割に加えて、5つ目の役割を新たに提唱しています。

書籍のご購入もお願いしますね。







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Posted by フューネ三浦 at 09:00 │コメントをする・見る(0)お葬式の知識
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