2011年05月13日

明るいことは良いことか。

東日本大震災の影響で東京電力管内を中心に節電の動きが活発です。

さらに浜岡原発の停止に伴い、東海地方もまさかの電力不足の夏に

なりそうです。

フューネにおいても企業として協力できる節電は考え実行して

いかなければなりません。

計画停電をなんとか回避する為には国民のひとりひとりが節電する

ことが肝要であり、夏場の暑い時期もなんとか乗り切らなければなりません。




地震後の日本はすっかり暗くなったといわれています。街中の企業の

広告の看板や街灯までも不必要なのものは節電の為、

消されており今までの明るさはありません。

街が暗くなって初めてこれまでの電気のありがたさを再確認できる

とともに今まで不必要に明るかったのではないかという

議論さえ始まっています。

思えば街灯も十分になく懐中電灯がなければ夜道を歩けないのが

当たり前であった時代は遠い昔のことですが、節電をして街が

暗くなったといってもその頃の暗さには戻りません。

いくら暗くなったといっても日常生活には何も支障をきたさない

暗さでしかないのです。



ところで、フューネの葬儀会館では通夜・葬儀の際、ホールの照明を

落として儀礼式を行なっています。

理由は決して節電の為ではありません。

式典の開始前は照明は目一杯点灯していますが、式典が始まる直前に

暗くなると、厳粛な緊張感がそこに生まれるのです。

ワイワイガヤガヤのロビーの弔問客のおしゃべりも一瞬で静かになると

いう効果はバツグンです。


本来、通夜は自宅でロウソクの灯りのみで行なわれていました。

2010年10月12日付ブログ記事「ゆらぎ」で書きましたように

人工的な明かりを落とした空間でほのかに明るいくらいの明るさのほうが

「ゆらぎ」の効果でお客様の悲しみを癒してくれるのです。

お葬式の会場が煌々と明るい光で照らされているよりもほの暗い明るさの

方が良いと私は考えています。


明るいことは良いことだと思うのは高度成長期時代なら良いことかも

しれませんが、震災前の日本では明るすぎて大切な何かを見失っていた

のかもしれません。















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Posted by フューネ三浦 at 09:00 │コメントをする・見る(4)お葬式の知識
この記事へのコメント
全く同感です。
明るいのが、当たり前になっていて大切な「モノ」を見失って
いたように感じます。
節電という言葉は不自然です。
無駄だと思われる電気やエネルギーは使用しないのが、当たり前
の時代が来ることが必然だと思う今日この頃です。
ありがとうございました。
Posted by 戸塚友康戸塚友康 at 2011年05月13日 09:10
明暗のメリハリはとても大切です。視覚的な効果は写真でもよくわかります。たとえば野菜の写真とすると 美味しさの有る写真は光を考えて撮らない事には不可能です。全体に光が行き届いた写真はそれなりに綺麗なのですが標本みたいで美味しさは伝わってきません。明暗があってこそ美味しさが表現出来ます。ホールの明暗は「感動葬儀」には絶対に必要な演出ですね
Posted by Hon at 2011年05月13日 10:10
戸塚先生
今までの日本には無駄に明るいということは経済発展の象徴なようなところがありましたからね。
これからの時代、ますます電気の需要が高まってくると思いますが無駄な電力はエコの精神からも反します。私たちもできることから始めましょう。
Posted by フューネ三浦 at 2011年05月14日 16:26
Honさま
おっしゃるとおり、明暗のメリハリはとても大切ですね。「感動葬儀。」には光の演出は欠かせません。今度の式場もよろしくお願いします。
Posted by フューネ三浦フューネ三浦 at 2011年05月14日 16:33
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明るいことは良いことか。
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