2018年05月26日

おなかいっぱい。

日本人の多くの人が忘れかけていますが、地球上において、

食べ物が満足に食べられない人の多いという現実があります。

実は近年日本の国においても、貧富の差が拡大しており、

7人に一人は貧困という数値が出ています。

家庭が貧しく充分にゴハンが食べられない子供たちへ無料または

安価でゴハンを食べさせる「こども食堂」の活動も全国的に広がって

きています。「おなかをいっぱい」食べれることは幸せなことであり、

愛する人たちに「おなかいっぱいご飯を食べさせてあげたい」という

欲望は働くことの原動力にも繋がる世界共通の観念です。




この世に生きている人のおなかを満たすことはもちろんですが、

神様、仏様、ご先祖様のおなかを満たすことも重要です。

「供養」の原点は亡き人の魂を鎮めることですが、鎮める為に

必要なことは「おなかをいっぱい」にさせてあげることです。

神棚に仏壇に食べ物をお供えすることはとても大切な祈りの行為

ですし、お葬式においてもお亡くなりになられた人を

「おなかいっぱい」にする為にご飯はてんこ盛りにお供えしますし、

籠盛のフルーツは食べきれないほどたくさんお供えをします。




「おなかをいっぱい」にご飯を食べられる環境を「当たり前」と

思わず、また、他人に対し「おなかいっぱい」にしてあげることが

おもてなしの心です。

「おなかいっぱい」にゴハンを食べられることを感謝するとともに

幸せを感じなければ、人は幸せにはなれないのです。



  

Posted by フューネ三浦 at 17:30 │お葬式の知識日々いろいろ

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2018年05月17日

ライフイベント

冠婚葬祭というものは人が人である限り必要不可欠な行事です。

冠婚葬祭業を営む企業のサービスの範囲は必然的に

「ゆりかごから墓場まで」

となっていきます。

フューネにおいても、お葬式だけを販売している企業では最早なく、

出産に関する各種お祝いから結婚・還暦などのお祝いまでお客様の

ご要望に応じてサービスを提供しています。



近年、冠婚葬祭のことを各種メディアが「ライフイベント」と表現する

ことが多くなってきました。単純に英訳をすれば、「ライフイベント」

となるのですが、結婚式にしてもお葬式にしても「ライフイベント」

と呼ばれるようになってから衰退をしているのです。

私からみれば「ライフイベント」と葬儀を表現されることはとても

違和感を感じるのです。

なぜならば、この呼び方をすることによって多くの方から意識を

われるのが「宗教観」なのです。元来、洋の東西を問わず、

結婚式もお葬式も各種宗教の考え方に基づいて厳かに

執り行われてきました。

結婚式にしても、お葬式にしても「宗教」というものを軽視するように

なってからは自由度は高くなってきましたが、厳粛さは無くなって

きてしまっているのです。



突然ですが、「儀礼」と「式典」の違いはご存知ですか。

式典は宗教に基づかない式のことで、反対に儀礼は宗教に

基づく式のことです。

「葬儀」は「葬送儀礼」の略語であり、宗教に基づく式であることは

言葉の語源からも明白な事実なのですが、多くの方がが宗教を

軽視しているのが現状でしょうか。

宗教そのものを否定される方はまだまだごくごく少数ですが、

「ライフイベント」という言葉が普及してくると葬儀が宗教観に

基づかない単なるイベントになってしまう恐れがあるのです。



つまり、葬儀はイベントではないし、イベントにしてしまうことで、

悠久の時を経て受け継いできた葬送文化の伝えが

途切れてしまうのです。

「感動葬儀。」という商品には「儀礼」の要素がしっかりと

含まれています。

これからも日本の葬送文化を守りつつ時代にあった新しい葬儀の

あり方を追求していくことがフューネの使命なのです。



  

2018年05月07日

墓じまい屋さん?

先日、石材店の方とお話しをする機会があった時に、

「最近は建てるより閉じる仕事が多くなってきた」

という嘆きに近いことを言われました。

建てるとは墓石の建立の仕事であり、閉じるとは

墓石を取り除き、墓地を更地の状態にする仕事です。

一般的に「墓じまい」とか「墓閉じ」とか呼ばれている

撤去の仕事のご依頼は年々増えています。ご依頼まで

とはいかなくても「墓じまい」の相談は本当に多くなっています。

多くの場合は墓地の管理を息子や娘の世代まで引継ぎたくない

というお考えの方が多いのですが、メンテナンスフリーの供養が

注目されている現状では、今後ますますこのようなニーズが拡大して

いくことは誰の目にも明らかです。


現在のところ、お墓がない家庭において、新たにお墓を建立する

というニーズは全体の2割を切っています。

反面、永代供養墓・樹木葬・海洋散骨のニーズはそれぞれが

2割を超えており、メンテナンスフリーの供養を選ばれるお客様の

割合は8割近くになっています。

葬儀のご依頼の際に、永代供養墓のあるお寺様を紹介して欲しいと

言われるお客様は年々増えているのが現況なのです。



石屋さんが石だけを売っていることが最早、成り立たない世の中に

なってしまっています。

石屋さんが「墓じまい屋さん」になってしまっている事例は全国の

至るところに存在しています。



どんな時代になっても「供養」する心は変わりません。

供養そのものは無くならないのですが、変わりゆく供養に対応する

ことは供養産業に生きる我々の責務なのです。


  

Posted by フューネ三浦 at 06:53 │終活の教科書

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