2018年03月18日

手を合わせること

東日本大震災から7年を経過し、震災の時にお腹にいた子供が

今年の4月には小学生になるという新聞記事を目にしたときに

時の流れの速さを再認識した思いでした。

私の息子も今年小学生になり、震災以降に生まれた子供が

大きくなっていくことに嬉しさと喜びを感じます。

反面、まだ多くの人たちが仮設住宅に住んでいたり、原発事故

の影響で故郷に帰ることが出来ない方がたくさんいることも現実

であり、まだまだ震災は過去のものではないことを思い知らされます。

まだまだ先の見えない原発事故の処理も重いものです。




「供養」の原点は「忘れない」ということですから、3月11日が

やってくる度に思い出すことそのものが供養であるのです。

そして、「手を合わせること」が重要です。

近年、日常の生活の中で手を合わせることが減っているように

思います。

食事の前の「いただきます」という食事の作法さえ、なかなか

出来ていないのが現実です。食物の元になる動物や植物の

「命」を頂くことの感謝も手を合わせることが基本なのですが。




仏壇を購入する時に仏間に設置するかものか、リビングに設置を

するものかと悩まれるお客様がいらっしゃいます。

一昔前の常識では「仏壇は仏間に設置するもの」でしたが、現代では

その常識は揺らいでいます。リビングや寝室に置くタイプの仏壇の

ほうが売れているのが現実ですから。

日常的にあまり入らないない仏間に置くよりリビングに置くほうが、

気軽に手を合わせられますよというアドバイスを受けてリビングに

置くタイプを購入されたお客様がおっしゃった言葉。

「孫が手を合わせてくれるところにおけて良かった」




手を合わせることが誰かと繋がることです。

手を合わせる回数が減るということは「感謝」の心が減るということ。

手を合わせることを意識して増やしていくことが心の豊かな人生を

おくることに繋がるのです。








  

Posted by フューネ三浦 at 08:25 │日々いろいろ

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2018年03月08日

火を使わない生活

ライターの製造メーカーの経営が苦境に陥っています。

タバコを吸う人の数が年々減っていくのに加えて、加熱式のタバコ

のヒットにより、火を使わないタバコの消費が増え続けており、

ライターの出番が大幅に減っています。

私たちの日常の生活は「火」を直接使うことがほとんど無くなって

しまいました。

自宅はIHの調理器で賄い、ガスの炎も見ることが無く、マッチや

ライターの点ける方法も知らない子供が多くなっています。

お葬式の打ち合わせでご自宅に訪問し、ご遺体の周りの飾りを行い

ロウソクと線香に火を灯そうと思いライターやマッチをお借りしようと

しても、ご自宅に全くないといったご家庭が増えています。

無ければ、キッチンでガスの火をお借りするのですが、それもIHの

調理器であれば、お借りすることができません。




人間が他の動物と決定的に違うのは「火」を使いこなせることでした。

火を使うことによって寒さをしのいだり、生で食べれない食材を食べる

ことが出来るようになったり、他の動物から襲われないように身を守る

ことができてきたのです。

現在も生活も「火」の重要性は変わらないのですが、直接火を使う

必要性は無くなってきています。



葬儀の現場でも、LEDのロウソクや線香、火を使わないお香などを

使うことが多くなりました。

火を使うことでの副作用として煙の被害、火事の危険性のリスクの

回避です。



火を直接使わない生活はクリーンで安全ですが、火を使うこなすこと

が出来なくなることは人間としての退化に繋がってしまうのです。
  

Posted by フューネ三浦 at 09:17 │お葬式の知識日々いろいろ

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