2014年11月27日

棺桶

お棺のことを多くの人々が「かんおけ」と呼んでいるのに

違和感を感じませんか?「お棺」はお棺であり、桶ではないのですが、

「かんおけ」なのです。なぜお棺のことを「かんおけ」と呼ぶ人が

多いのかという理由ですが、江戸時代、お棺は桶屋が販売して

いたからなのです。つまり、桶を作るノウハウをそのままお棺作りに

転用したのです。考えてみれば、水を漏らさないように木を組む技術は

ご遺体を入れても底が抜けない強度を保つには必要な技術です。

そして、江戸時代は現代のような寝棺と言われる寝た状態で入れる

お棺ではなく、座棺といわれる、座った状態で入るタイプが主力

でした。なぜならば、当時は土葬であり、座棺のほうが穴を大きく掘る

必要が無かったのです。


厳密に言うと「棺(かん)」「柩(ひつぎ)」にも

違いがあります。「棺」は形状そのものを表すものでご遺体を入れる

木で出来た箱のことです。この箱にご遺体を入れた状態を「柩」と

言うのです。つまり、ご遺体が入っているかいないかで厳密に言うと

呼び方は違うのですが実際には棺と柩の違いを理解して呼び方を

分けて使っている方は皆無です。


「かんおけ」「おかん」「ひつぎ」といわゆるお棺を指す言葉は

いろいろありますが、それぞれが意味合いのあることを知っている

だけで気持ちが豊かになるのです。












  

Posted by フューネ三浦 at 08:50 │お葬式の知識

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